引越し手続きのワンストップ化を目指し、住所変更情報連携の実証実験を実施しました
NTTDATA デジタルソサエティ事業部
NTTDATAの中でも、マイナンバーカードを軸としてDXに繋がる新たな行政サービス・住民サービスを創出することを目指しています。
デジタル庁の推進する「引越しワンストップサービス(注1)」の実サービス化を想定し、mintを活用した住所変更情報の連携に関する実証実験を実施しました。
本実証では、約300名のモニター、情報を連携する引越しポータル事業者、情報の受け手として金融機関や自治体の協力のもと、有用性や要望を抽出し引越し手続きの簡素化・効率性の検証を目的に、以下の通りモニターが引越しポータルサイトへ住所変更情報を登録、mintを介して自治体や民間の受け手事業者に情報連携するまでの一連の流れを検証しております。
- 検証の概要
一般モニターが引越しポータルサイトへ住所変更情報を登録、mintを介して、自治体や民間の受け手事業者に情報連携する一連の流れを検証しました。実証実験実施にあたっては、「デジタル・ガバメント実行計画」に基づき、引越し手続きのワンストップ化実現に伴う国民目線での利便性向上・業務効率化に寄与することを目指しています。
具体的には、モニターが引越しポータルサイトへ住所変更情報を登録し、本人からの同意を取得した上で、自治体やインフラ・金融機関などの受け手事業者へ住所変更情報を連携し、引越しに係る申請手続きの検証を行いました。自治体への情報連携にあたっては、なりすまし防止等の観点から、mintが本人確認ソリューションBizPICO (注2) と連携し、マイナンバーカードを活用した公的個人認証サービス (注3) を用いて、住所変更情報に電子署名を付与しました。その後、各自治体への行政手続きの申請を行うことができる「ぴったりサービス申請API (注4) 」を活用し、自治体へ住所変更の申請を実施しました。なお、現状、虚偽申請防止等の観点から、自治体の転居・転入 手続きについては来庁が必要なため、今回の実証実験では、転出届に必要な住所変更情報の連携を行いました。
・実施時期 2021年3月22日~26日
・参加者 一般モニターの参加者約300名
・検証内容
一般モニターが引越しポータルサイト(実証用)にアクセスし、画面上で郵便番号を入力すると、申請先の候補の自治体・受け手事業者が表示されるので、申請したい先を選択します。その後、ダミーの住所変更情報を入力し、申請内容確認後、住所変更情報の連携の同意をします。最後に、マイナンバーカードを用いた本人確認を実施します。
自治体への転出手続きや、各受け手事業者(インフラ、金融機関等)の住所変更手続きがワンストップで行えることによる、引越し手続き全体の負担軽減の効果を検証しました。
(注1)引越しワンストップサービスについて
政府は、「デジタル・ガバメント実行計画」に基づき、デジタル技術を活用したサービス改革の施策として、国、自治体、民間事業者等が連携し、分野・組織を超えたデータの利活用とサービスを提供することを目指しています。そうした中、国民の利便性向上や業務効率化の観点から、デジタル庁が主体となり「引越しワンストップサービス」として、引越し手続きの簡素化・効率化を推進する取り組みが行われています。
デジタル・ガバメント実行計画
https://cio.go.jp/digi-gov-actionplan
政府CIOポータル: 引越しワンストップサービスの推進
https://cio.go.jp/onestop-hikkoshi
(注2)「BizPICO」は公的個人認証サービスを活用したNTTデータの本人確認ソリューションです。
http://www.sinfonex.com/bizpico/
(注3)公的個人認証サービスとは、オンラインで(=インターネットを通じて)申請や届出といった行政手続きなどやインターネットサイトにログインを行う際に、他人による「なりすまし」やデータの改ざんを防ぐために用いられる本人確認の手段です。
https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/kojinninshou-01.html
(注4)ぴったりサービス申請APIは、各自治体への行政手続きの申請を行うAPIです。「ぴったりサービス」はお住まいの市区町村の、子育てや介護をはじめとする行政手続の検索やオンライン申請ができるサービスで、政府が運営するオンラインサービス「マイナポータル」が提供する機能の一つです。
https://www.cao.go.jp/bangouseido/case/business/developer.html